"一石三鳥"の家畜エネルギー 3
従来のメタン発酵は、し尿を水で薄めていたため発酵の効率が悪く、大量に出る消化汚泥液の処理も大変でした。
ところが、昭和55年に、し尿をスクリューでしぼって、分解しにくい繊維質などを除いた、濃いし尿のままで発酵させるシステムが開発されたのです。
当時はものすごく新しい商品だったため、この装置を取り扱っている企業は中国工業、大機ゴム工業、日立エンジニアシング、増沢技研など全国で数社。
このうち鶏ふん用プラントを扱っているのは日立エンジニアリングのみでした。
中心は豚のし尿処理ですが、処理能力、メタンガスの利用方法はまちまち。
この業界のパイオニアである増沢技研の場合、豚は30頭から、牛なら5頭からの各種プラントを扱っています。
昭和60年4月から横浜市内の養豚農家で稼働している装置は、豚300頭が対象のもの。
1日に平均20立方メートルのガスを生産し、この農家の暖房を含め生活用燃料をすべてまかなってもなお余るといいます。